Think less, Feel more

移りゆく日常とあらわれては消えゆく思いの記録

十五夜

今年の中秋の名月は10月4日で、文字通り十五夜だった。

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天気予報では晴れで綺麗な月が見れるとお天気キャスターは笑顔だったけれど、午後からは雲が広がり、微妙な雰囲気に。それでも雲が切れ、白く冷たい月の光が差し込んだ。

また今年も一人で空を見上げている。

焦りと苛立ちと怒りが冷えていくようだ。冷たく蒼い月の光。でもやっぱり誤魔化せない。追い立てられるような気持ちを持て余している。

無意識に点けていたテレビを消すと、虫の音が一気に聞こえてきた。

部屋の灯りを消しロウソクを一つだけ灯してベランダに出た。この時期にしては涼しいというより、もう寒い。リシケシで買った赤いウールのブランケットをしっかりと巻きつける。デッキチェアに横たわり、空を眺めた。

昔は星空を見るのが好きで、星が出ている夜は必ず飽かず眺めた。ストレスが多い生活になってからはしてなかった。自分が星空を眺めていたことさえ、それが好きなことさえ忘れてた。ゆとりがなかったんだなあ。今だってゆとりはない。けれど、隙間を作ることは出来るようになった。

空は、雲が来ては去り、晴天になったかと思うとまた雲が来た。

虫の音に遠くを走る電車の音が静かに重なる。

月を見つめ続けていると、私が見ているのか、月に見られているのか、よく分からなくなり、どーでもよくなり、そして私が月の中になくなって意識だけがそこにある。

虫の音が脳を震わせるよう、ただただ心地いい。様々な虫の音。

ぼっちでも、この時間わたしは確実に幸福だ。